003 - 開発環境の構築(Ubuntu版)


今回の内容

本チャレンジでは、Choreonoidというシミュレータを使用して開発作業を行います。

人型ロボットの基本的な機能を備えたvnoidというサンプルライブラリを
Choreonoidにインストールすることで、簡単なサンプルモーションのテストができます。

今回は開発環境としてUbuntuを想定して、
インストールからサンプルモーションのテストまでを解説しようと思います。


開発環境の構築手順

Choreonoidのインストール

Choreonoidの公式マニュアル に則れば、スムーズにインストールができますが、
いくつか補足事項がございます。

一点目は、choreonoidのバージョンについてです。
必ず、githubから開発版をインストールするようにしてください。

二点目は、開発ツールのインストールについてです。
cmakeのインストールには、openSSLパッケージが必要です。
まだインストールできていない方は、
以下のコマンドを実行して事前にインストールしておきましょう。

wget https://www.openssl.org/source/openssl-x.x.x.tar.gz
tar xzvf openssl-x.x.x.tar.gz
cd openssl-x.x.x.tar.gz
sudo ./config
sudo make
sudo make install

openssl-の後ろのx.x.xはバージョンの番号です。
2023年5月時点でのLTSの最新バージョンは3.0.8でした。
私の環境で3.0.8のバージョンをインストールして、
問題なく動作することを確認しております。

また、cmakeのインストール手順は、
cmakeパッケージ内のREADME.rstファイル内に記述されております。
そちらをご参照の上インストールしましょう。

vnoidのインストール

Choreonoidがインストールできましたら、vnoidライブラリをインストールします。

Choreonoidのローカルリポジトリにchoreonoid/extディレクトリがあります。

choreonoid/extディレクトリに移動してから、
git clone https://github.com/ytazz/vnoid
を実行すると、choreonoid/ext/vnoidというフォルダ構造になります。

この状態で、ビルドディレクトリ上でCMakeを実行します。

cd /choreonoid/build
cmake ..

続いて

make
sudo make install

を実行することで、vnoidが追加されたChoreonoidのインストールができます。

vnoidのサンプルコードは/choreonoid/ext/vnoidの中にあり、
これを編集することで一部の機能を拡張することができます。


サンプルモーションのテスト

ターミナルで

choreonoid

と実行することで、Choreonoidが起動するかと思います。
その後はWindows版と同様に進めることで、
サンプルモーションのテストができます。


まとめ・次回予告

今回はHVACの開発環境の構築手順について解説しました。

次回: vnoidパッケージの概要